こんにちは。とりのこ(@torinokok)です。
私は現役サービスエンジニアとして約15年働いてきました。
転職を3回経験し、色々な会社のサービスエンジニアとして働いてきた実績があります。
その経験をもとに、本記事ではサービスエンジニアについて解説をしていきます。
前回の記事で、サービスエンジニアの仕事内容や種類について解説しました。
先に下記の記事を読んでいただくと、サービスエンジニアの仕事について理解が深まると思います。
こんにちは。とりのこ(@torinokok)です。 私は現役サービスエンジニアとして約15年働いてきました。 転職を3回経験し、色々な会社のサービスエンジニアとして働いてきた実績があります。 その経験をもとに、本記事ではサービスエンジニアの[…]
リンク先の記事ではサービスエンジニアは様々なスキルを持っており、色々な種類があると解説しました。
- 技術的なスキル
- 営業的なスキル
- 管理的なスキル
様々なスキルをもっており、市場価値が高い職種がサービスエンジニアとなります。
本記事では、以下のような人に向けて書いています。
- サービスエンジニアが何できついと言われるのか知りたい
- サービスエンジニアに将来性があるのか?
- 転職事情について知りたい
- サービスエンジニアから転職したい
検索予測で「きつい」「やめとけ」など、マイナスイメージがあります。
サービスエンジニアはきつい仕事である
本記事の冒頭にも書きましたが、サービスエンジニアはきつい仕事です。
会社にもよりますが、中にはブラック的な働き方を強いられることもあります。
サービスエンジニアとして約15年働いてきた経験からしても、きつい仕事であるという面は否定できない部分です。
サービスエンジニアがきつい仕事である理由は以下の通りです。
- 急な修理対応・呼び出しがある(24時間365日)
- 幅広い知識が必要(古い商品から最新の商品まで)
- 修理が終わるまで帰れないこともある
- 仕事量が多い
サービスエンジニアとしての特性によるものが多いです。
見てみると大変そうだと感じると思いますが、それぞれ対策や負荷を軽減する方法も簡単に解説しています。
急な修理対応(24時間365日)
サービスエンジニアの大切な仕事の一つに修理対応があります。
機械というのはいつ故障するか正確に分かることはできません。
一日仕事をして夕方会社に戻ってきた矢先に、客先から修理依頼の電話で修理対応に行かなければならなくなった、ということも珍しくありません。
例えば、24時間稼働している工場に製品が納められている場合、夜中故障して修理が必要になったら時間を問わずサービスエンジニアが対応しなければなりません。
数は少ないですが、盆正月関係なく稼働している顧客もいます。
例えば、コンビニ弁当などを作っている工場や病院などは休日関係ないですよね。
- 夜間・休日など時間外は専門のコールセンターに連絡が入るようにしている
- 上記時間外対応を通常とは別料金にしている
- 夜間・休日対応を当番(輪番)制にしている
- 実作業は下請け(協力業者)に任せる
幅広い知識が必要
サービスエンジニアは顧客に納入されているものに対応するために、幅広い知識が必要となります。
最新の商品から何十年も前の商品まで扱う必要があります。
古い商品の場合、資料や部品が残っていなかったりしたら対応が難しくなり非常に大変です。
また、大ベテランの先輩しか知らない商品もあったりします。
新事業の商品が出たりするとさらに大変です。
出たばかりの商品には大小様々な不具合がでる場合が多いです。
開発部門などにフィードバックし、製品の改良を進めてもらうこともサービスエンジニアの大切な仕事となります。
- 日ごろから知識のアップデートをしておく
- 古い商品を使っている顧客には更新提案をしておく
日ごろから知識を増やすための努力が必要です。
古い商品の場合部品の供給が出来ず修理不可となるケースもあるため、更新提案はしておくべきでしょう。
その旨を顧客に納得してもらうためにも、説得できるだけの伝達力も必要になってきます。
知識を持っている顧客もいれば、全く知識を持っていない顧客もいます。
顧客のレベルに合わせた説明もできるようにしておく必要もあります。
修理完了するまで帰れないこともある
緊急性が高い場合は修理完了するまで帰れないこともあります。
生産に直結する装置を扱っていた場合は特に大変です。
装置が故障で止まっていた時間分顧客にとって損失になります。
過去には、1時間停止してしまうだけで、数千万円の損失になってしまうという顧客もありました。
この場合顧客からのすごいプレッシャーを感じると思います。
修理対応中に、お客さんが真後ろにべったりついてプレッシャーを与えてくるときは結構しんどいです。
これを防ぐためにも、常日頃から予防保全を提案していく必要があります。
また、大事になりそうに感じたら、恥じることなく早めに上司や同僚にヘルプを求めると楽になります。
- 日ごろから予防保全を提案しておく
- 早めに上司や同僚に助けを求める
仕事量が多い
サービスエンジニアの仕事内容や種類の記事でも解説しましたが、サービスエンジニアの仕事は多岐にわたります。
会社によって異なりますが、客先に行って作業しつつ、営業活動もしつつ、報告書を作成しつつ、社内的な手続きもしつつと、やることが多いです。
特に様々な仕事をするタイプのサービスエンジニアは仕事量が多くなりがちです。
比較的楽であるのは、特化型のサービスエンジニアです。
例えば、営業的な側面が強いサービスエンジニアの場合は、現場対応を下請け(協力会社)に任せることができます。
この場合自分は、本来現場対応していた時間を空けることが出来るので仕事量は減らすことが出来ます。
ただし特化型の場合、スキルは偏ってしまうというデメリットもあります。
また、最近はITやRPAの活用などで改善されている会社も見かけるようになってきました。
コロナの影響でペーパーレス化が進んだ会社も多いのではないでしょうか。
IT活用例としては、
iPadなどのタブレット端末を活用
スマートフォンで会社のメールなどを確認できる
社内承認をオンラインで完結できる
これらを駆使して、サービスエンジニアの負荷を軽減させようとする会社も多くなってきました。
サービスエンジニアのやりがい
今までは、サービスエンジニアのきつい・つらい面を解説してきました。
きつい大変なイメージが多いサービスエンジニアですが、それだけでは絶対長続きしません。
私も約15年サービスエンジニアとして働いてきたので、きつい面だけではなくやりがいもある仕事だと思っています。
多くのスキルを身に着けることが出来るのはもちろんですが、それ以外にもお客さんと直接接することによるやりがいも多々あります。
サービスエンジニアのやりがいというのは以下のような内容になります。
- 自由度が高い
- 顧客との距離が近い
- ありがとうと言われる
サービスエンジニアならではの内容を挙げてみました。
私が一番のやりがいと感じているのは「ありがとうと言われる」ところです。
そう思う理由を解説していきます。
もちろんですが、会社によって仕事内容が変わるため全てが当てはまるわけではないので、予めご了承ください。
自由度が高い
会社によって異なる部分がありますが、お客さんとの点検予定などをある程度自分で調整することができます。
例えば、
今期のノルマ達成したので、この物件は来期に回そう
定時で帰りたいからこの日は予定入れないようにする
来月点検が多いから、今月に点検を前倒ししてもらう
このように予定を自分で決められる会社の場合、顧客との交渉の上予定を変更できたりします。
- 予定を自分で決められる
- 負荷のコントロールをすることができる
- ただし、突発修理対応で予定が崩れることもある
顧客との距離が近いため仕事がしやすい
サービスエンジニアは一般的にすでに納入された顧客を相手に仕事をすることになります。
営業職と比べ、顧客との距離が近くなることが多いと感じています。
定期的に点検に伺ったりすることで、どんどん顔なじみになり信頼関係ができてくると色々相談されることも増えてきます。
顧客からの相談事を一つ一つ解決していくことで、将来的に大きな物件(売上)にもつながります。
また、顧客と仲良くなってくると多少の無理を聞いてくれるようになります。
そうなってくると、ひとつ前の項目で書いた自由度が高い働き方もできるようになってきます。
- 顧客に信頼され、将来的な売り上げにつながる
- 多少の無理を聞いてくれるようになる
- 自由度の高い働き方につながる
ありがとうと言われる
私がサービスエンジニアをしていて一番嬉しいことが「ありがとう」と感謝されることです。
物やサービスを売る立場だと、
「買って(使って)いただいてありがとうございます」
と、自分が言う側になることが多いと思います。
サービスエンジニアでも自分で感謝を伝えることは多いのは当たり前です。
しかし、感謝を言われることも多いのがサービスエンジニアです。
特に突発修理で呼ばれて、無事復旧させたとき「ありがとうございます」と言われるのがなにより嬉しい瞬間です。
社交辞令や建前上感謝を言われるのではなく、本心から言われていることがわかるので、とてもやりがいを感じます。
- 突発修理で無事復旧されたら「ありがとう」と言われる
- 本気で感謝されることがやりがいになる
「ありがとう」という言葉だけですが、全く言われない職種というのも多いのではないでしょうか。
サービスエンジニアの将来性
サービスエンジニアという職種には将来性があると言えます。
その理由としては、以下のことが挙げられます。
- 不況に強い
- 本体機器販売より利益率が高い
- アフターサービス・保守契約を重視する企業が増えた
- 転職しても活躍できる
世の中の流れもありますが、サービスエンジニアの仕事は寿命が長いと考えています。
製品が納入されて、その製品の面倒を最後まで見るのはサービスエンジニアの仕事だからです。
開発部門は新商品を開発して終わり、営業は商品を売って終わり、サービスエンジニアはその後の対応をするので、必然的に寿命が長くなりますよね。
これらを踏まえたうえで、詳しく解説していきます。
不況に強い
1つ目のサービスエンジニアに将来性がある内容は、不況に強いということです。
昔の景気が良かった時代はものを売って、壊れたらどんどん機器を更新していました。
そして新商品をどんどん開発して、そして新商品がどんどん売れて、といった具合に良いサイクルが出来ていました。
しかし景気が悪くなると、顧客もお金が無いので機器更新に予算を出し渋るようになります。
顧客がお金を出してくれないうことは、競合との価格競争に巻き込まれ、企業側の利益も減り、負のサイクルに陥ります。
顧客としては機器本体の更新にお金を使えないので、修理対応で終わらせるということが増えてきます。
そこで出番なのがサービスエンジニアです。
おさらいですが、サービスエンジニアの仕事は以下の通りです。
- 既存の顧客に対応する
- 納入済みの機器に対して修理やメンテナンスを行う
つまり、不況になっても大きく仕事は減ることがありません。
機器本体更新の仕事は減りますが、相対的に修理対応が増えるためサービスエンジニアの活躍の場はあるということです。
本体機器販売より利益率が高い
2つ目のサービスエンジニアに将来性がある内容というのが、利益率が高いということです。
修理などの場合、本体機器更新に比べて利益率が高いことが多くなります。
私は約15年サービスエンジニアとして働いてきて、原価・売上・利益の数字を把握してきました。
経験上明らかに製品本体を売った場合より、修理対応するほうが利益率が高くなります。
普段の生活でも、家電などの修理見積を取ると、新品を買ったときと大差なかったりしたことはありませんか?
こうなる理由としては、製品本体更新や新規顧客への営業の場合、競合が存在するため値下げせざるを得なくなるからです。
修理の場合は、既に自社商品を使っているので、競合が出にくいという点があります。
また、部品交換では作業費など人件費も請求するのでその分利益率が高くなります。
利益率が高いということは、会社としては儲かるということです。
- 本体機器更新だと競合が存在するため値下げせざるを得ない
- 修理やメンテナンスは競合が出にくいため利益を出しやすい
- 部品交換にも人件費をかけることができる
アフターサービス・保守契約を重視する企業が増えた
3つ目のサービスエンジニアに将来性がある理由としては、アフターサービス・保守契約を重視する企業が増えたというところがあります。
前項目で解説しましたが、修理やメンテナンスなどは基本的に利益率が高い仕事です。
単純な話で、利益率が高いということは、それだけ効率的に儲けることができるということです。
新商品を出せば出すだけ売れた時代は昔の話で、今はなかなかそうはいきません。
そういった背景から、利益率が高いアフターサービスに目をつける企業が増えてくるのも当たり前だと思います。
顧客がアフターサービスに満足してくれたら、機器本体更新時期でもリピートして購入してくれる可能性が高くなります。
- 顧客は年間の予算を把握しやすい
- 定期メンテナンスや突発対応を任せることで安心につながる
- 企業側は、定期点検や整備で突発修理を減らすことができる
特に突発修理を減らすことができるのは、顧客側と企業側双方にメリットがあります。
保守契約を結んでくれた顧客の対応をするのはサービスエンジニアの仕事です。
保守契約が増えるということは、サービスエンジニアの仕事も増えるということです。
つまりサービスエンジニアに将来性があると言えます。
転職しても活躍できる
最後のサービスエンジニアが将来性がある内容は、転職しても活躍できるという点です。
前項目まででアフターサービスの仕事が利益率が高く、企業が重要視するようになったと解説してきました。
つまり、企業はサービスエンジニアを求めているということです。
- 技術的なスキル
- 営業的なスキル
- 管理的なスキル
これらのスキルを全て持っている職種は、なかなか無いと思います。
もし何らかの理由で今の職場から転職したとしても、経験を活かし転職先でも十分応用できます。
別の会社のサービスエンジニアとして転職したとしても、扱う商品が違うだけで、身に着けている技術的な基礎は変わりませんし、営業的・管理的スキルはそのまま使えます。
サービスエンジニアは転職市場に強い
サービスエンジニアは転職市場に強いと言えます。
私は約15年サービスエンジニアとして働いてきました。
その中で3回の転職を経験してきましたが、毎回転職エージェントに言われたことがあります。
サービスエンジニアは求人数が多い
会社の規模に大小はありますが、毎回50件以上は求人を紹介していただきました。
サービスエンジニアが転職市場に強い理由は以下の通りです。
- サービスエンジニアを求める企業が多い(需要)
- サービスエンジニアを希望する人が少ない(供給)
- 別職種にも転職できる
単純に需要と供給の関係で説明できます。
需要(=求人数)があるにも関わらず、供給(=希望者数)が少ないということです。
以下で詳しく解説していきます。
サービスエンジニアを求める企業が多い(需要)
前の章でも解説しましたが、アフターサービスを重視する企業が増えてきました。
つまり、アフターサービスをする人材=サービスエンジニア、を企業が求めていることになります。
簡単に言うと、
人材を求める企業が増える = 求人数が増える
つまりサービスエンジニアの需要が高まっていると言えます。
サービスエンジニアを希望する人が少ない(供給)
転職市場で有利な理由として、サービスエンジニアを希望する人が少ないということがあります。
本記事中でも解説していますが、サービスエンジニアはきついというイメージがあり、なりたいという人が少ないという現状があります。
確かにサービスエンジニアはきつい職種ですが、同時にやりがいも大きい職種だと解説してきました。
やりがいを感じてサービスエンジニアを続けたいと思っている人は勝ち組だと考えていいかもしれません。
その理由としては以下の通りです。
サービスエンジニア希望者が少ない = 倍率が下がる
つまり、需要が大きいにも関わらず供給数が少ないということは、倍率が低くなるということになります。
この点、転職市場において非常に有利な状況であると言えます。
別職種にも転職できる
サービスエンジニアは別職種への転職の道もあります。
別職種への転職例を挙げてみます。
- 機械・設備の知識を生かして、工場やビルの保全員として働く
- 営業面の経験を生かして、営業職として働く
- 工事などを管理するのが好きで、施工管理職として働く
- アフターサービスの知識経験を生かして、企画職として働く
サービスエンジニアは様々なスキルを持っていると解説してきました。
これらのスキルを生かして別の職種として働くことも十分可能です。
別の職種へ転職する道があるのもサービスエンジニアが転職市場に強いと言える理由の一つです。
サービスエンジニアの年収
サービスエンジニアの年収について興味がある人も多いと思います。
ネット上を探してみても色々な情報があります。
400~700万、700~1000万、520万、などネット媒体によって異なります。
どれが正しいのか分かりませんよね?
結論としては、「会社による」ということになります。
会社員の給料というのは、それぞれの会社の給与テーブルによって決まります。
給与水準の高い会社に就職すれば年収も高くなりますし、逆に給与水準の低い会社に就職すると年収も低くなります。
まとめ:サービスエンジニアはきついが転職にも強い
本記事では、サービスエンジニアのきついところ、やりがい、転職事情について解説してきました。
これらをまとめると、以下のようになります。
- サービスエンジニアはきつい仕事である
- しかし特有のやりがいもある
- 将来性抜群
- 転職に非常に有利
こんにちは。とりのこ(@torinokok)です。 私は約15年サービスエンジニアとして働いてきた現役サービスエンジニアです。 その中で3回の転職を経験し、勤務時間を減らしつつ年収をアップさせることに成功しました。 とりのこ[…]